げんげれのぼうけん
「ゲンゲ」っていう魚が話題になりまして。(どうやらゲンゲというのは科名のようですw)
その名前を聞いて想像(創造?w)で描いたのが今回のですw
姿かたちはあとから調べてわかったんですけど、ちょっと似てなくもないような?
げんげれ の ぼうけん
『 ひまだなぁー・・・ 』
今日もふかいふかい海のそこで げんげれ は 元気におよいでいました。
『 なにか おもしろいことはないかなぁ・・・・ヒトデくん 』
すなにまみれていたヒトデくんが かおをのぞかせていいました
「 ぼくはこうしてもぐっているのがいちばんさ 」
いつもなかよしのヒトデくんは
すずしくてまっくらな すなのなかがだいすきなのです。
『 うーん。
それもたのしいけれど、まいにちまいにちおなじことのくりかえしでさ
たまにはちがうこともしたいんだよ 』
げんげれは ほっぺをふくらまして ためいきをなんどもつきました
「 じゃあさ、ものしりのアンコウせんせい のところにいったらどうだい?
なにかおもしろいことを おしえてくれるかもしれないよ 」
『 それはいいかんがえだね!
ぼく、せんせいのところへ あそびにいってくるよ 』
げんげれはそういうと じまんのヒレをつかって スイスイとひとおよぎ。
アンコウせんせい のすむ ワカメばたけにやってきました
『 こんにちは、アンコウせんせい 』
あいさつをすると、ものしりのアンコウせんせいは
くるんとしたおヒゲを せっせと お手入れしていました
「 やあ、げんげれくん 今日もげんきだねぇ 」
『 ぼく、なにかおもしろいことをさがしているんです 』
うん、うん とアンコウせんせいは げんげれ のはなしをききました
それから うーんうーん とかんがえはじめました
あたまのライトがピカピカと ひかっています
『 せんせいのあたまの、とってもキラキラしてますね! 』
「 ははは、よるになったらこれをつかってパトロールするんだよ
・・・・ん、そうだ
おひさまは これとくらべものにならないくらい キラキラしていてね
とってもキレイだよ 」
せんせいのライトが キラリ とつよくひかりました
『 そっかぁ、じゃあ今日はおひさまを見にいこう
ぼく、さっそく いってくる! 』
げんげれは きぶんがうきうきしてきました
「 そうかいそうかい、
せんせいも今は ニガテだけれども 昔はよく見にいったもんさ
それじゃあ気をつけていってくるんだよ 」
『 はーい! 』
いきおいよくとびだしていった げんげれ を見おくって
アンコウせんせいはまた、ヒゲのお手入れをはじめました
げんげれは ふかいふかい海のそこから 上へ上へとおよいでいきます。
『 おひさまはまだかなー 』
もう長いことおよぎましたが、なかなかおひさまは見えません
さっきまでせんせいがいたワカメばたけは すっかりみえなくなってしまいました。
『 まだかなぁ、まだかなぁ 』
それでも少しずつまわりが明るくなってきました。
きいろ や みずいろをした魚のむれが ゆうがにおよいでいるのがみえました
そのずっとずっと先に とうとう白い光が ちらちらとひかっています
『 きっとあそこが水面だな! よぉーし・・・・
えいっ 』
げんげれ はヒレに力を入れて いっしょうけんめい水をけりました
くじらがのんびりとしている よこをかけぬけて・・・・
ざっぱーん
『 うわぁー 』
あまりのいきおいで げんげれ は水面からとびだしてしまいました
すると、 ・・・・あれあれ?
なんと
ふわふわと体が 浮かんでいるではありませんか!
『 もしかしてぼく、空とべるのかなぁ? 』
ヒレをパタパタと動かすと、さらにげんげれの体は空にうかんでいきます
『 わーいわーい 』
いつのまにか、鳥よりも高く げんげれはとんでいました
鳥のおやこはあまりにびっくりして 目をまんまるくして見ています
「 ママ、おサカナさんがとんでいるわ! 」
そんなこえがきこえてきましたが、げんげれは 空のおさんぽにむちゅうです
とうとう、 鳥たちのこえがとどかないくらい高さまでやってきました
『 空はきもちいいなぁ。 ずっとこうしていたいや 』
ここちよい風がふき、今まで海のなかになかったけしきが
げんげれの目のまえにひろがっています
『 こんなに 明るいせかい もあるんだなぁー・・・ 』
キラキラとしたおひさまが げんげれをてらしました
おひさまは アンコウせんせいのライト とはくらべものにならないほど
まぶしいくらいに光っています
ちかづくにつれて、げんげれは体がポカポカとしてきました。
『 とってもきれいだけど・・・・ちょっとあついかも・・・・? 』
だんだんと、あつくてあつくて たまらなくなってしまいました
『 も、もうだめだぁー 』
いつもすずしい海のそこにいたので、げんげれは あついのがニガテだったのです
バタバタと もがくようにしながら、ヒレを力いっぱいうごかしました
ひっしにとんで・・・・とんで
もうヘトヘトでうごけない・・・・ とあきらめそうになったころでした
あれあれ?
また すずしい風がふいてきました
ヒレをつかっていないのに、
げんげれの体はおちることなく うかんでいます
おそるおそる げんげれが目をあけると・・・・
『 うわわわわっ 』
なんと、うちゅうにいるではありませんか
すんでいた海が、ちきゅうが
ぽっかりとうかんでいるのが あしもとにちいさく見えます
げんげれのまわりでは、たくさんの星がかがやいていました
それは げんげれが今まで見たなかで いちばんキレイなけしきでした
『 すごいなぁ・・・
ぼく、こんなところまできちゃったんだ・・・・・ 』
あまりのけしきに見とれていると
まるで げんげれをかんげいするかのように 星たちがおどりはじめました
『 ねぇねぇ、 星さんはなにをしているの? 』
ながれるようにおどっている星に、げんげれはたずねました
「 わたしたちはね、たびをしているのよ 」
『 たび? 』
「 そう、たび。
あなたはどこからきたの? 」
星はくるくると げんげれのまわりをまわっています
『 ふかいふかい海のそこだよ。
たびって、これからどこにいくんだい? 』
「 私たちはこれからながいながい間をたびするの
どこへいくのかはじぶんたちにもわからないのよ
・・・ぁ、 いそがなきゃ! それじゃあさようなら 」
そういいのこして、星たちは ヒューンとさっていきました。
げんげれは 星たちのいったことがむずかしくて ちんぷんかんぷんです
『 なんだかたいへんなんだなぁ・・・
そういえば みんなは いまごろどうしてるんだろう 』
あしもとに小さく見えるちきゅうをみて、げんげれは ぽつんとつぶやきました
『 たしかにしらないこともいっぱいだし みたことないものばっかりだし
おもしろいことがたくさんあるけれど・・・・
そろそろかえりたいな・・・・ 』
かぞくや なかよしのヒトデくん、アンコウせんせい のことをおもいだして
げんげれは 少しさびしくなってきてしまいました
『 でも、どうやってかえろう。。。。
ぼく、もうクタクタだよ・・・・ 』
そうおもったときでした
「 キャー! どいてどいてーーーー!! 」
後ろから声がして げんげれがふりむいたしゅんかん・・・・・
どーーーーん
ものすごい音がして、げんげれの目の前が まっくらになりました
「 どうしようどうしよう、ちこくしちゃうからっていそいでたのにー
ぶつかってごめんなさいいいいいい 」
さっきの星たちのともだちのようです
しかし、
げんげれはあまりのしょうげきで すでに きをうしなってしまいました
げんげれの体は ぶつかったときのいきおいで
どんどんとばされていきます
・ ・ ・
それから どれくらいのじかんがたったのでしょうか
「 ・・・・ん ・・・・・くん! 」
よぶこえがきこえて、げんげれは ゆっくり目をひらきました
『 ここは・・・・ 』
めのまえにはヒトデくんとアンコウせんせい
さらにはげんげれのパパとママがいます
『 う・・・ん・・・・ ぼく、どうしたの? 』
「 やだなぁ、 げんげれくんおぼえてないのかい?
きみってば、海のそこでたおれていたんだよ
マンボウせんせいが パトロールちゅうにみつけてね
アンコウせんせいが ぼくや きみのりょうしんにおしえてくれたのさ 」
ヒトデくんはそういうと、げんげれのかたを ポンポン とたたきました
「 しんぱいしたのよ、げんげれ。
あたまにおおきなタンコブつくってたおれているだなんて
いったいどんなことをしてあそんでいたの? 」
ハッとなって げんげれはおでこをさわりました。
おでこには おおきなおおきな タンコブができています
『 え。。。。うーん・・・・・・うん。 たいしたことじゃないんだ 』
「 ・・・そう、 あんまりあぶないことはしないでちょうだいね 」
そういうと、パパとママはへやをでていきました。
「 げんげれくん、おだいじにね 」
アンコウ先生はおみまいに、と
イソギンチャク をかざってからへやをでていきました
それから数日後のことです
『 ・・・・と、いうわけでさ
ぼく、うちゅうにいったんだよ 』
げんげれは ヒトデくんとアンコウせんせいだけに
そらをとび、うちゅうへいったことをはなしました。
「 ははは・・・ それはまた、すごいたいけんをしたねぇ 」
「 あんがい、そらをとぶ前にあたまぶつけてたのかもしれないよ 」
アンコウせんせいはひげのお手入れをしながら
ヒトデくんはすなの山からかおをだしながらそういいました
『 とってもたのしかったけれど・・・
やっぱりぼくも、こうしておよいでるのがいちばんいいや! 』
「 うんうん、それがいちばんきみらしいよ 」
げんげれ はじまんのヒレで すいすいおよいでみせます
ヒトデくんもまけじと、すなにもぐりはじめました
今日も なかよしなふたりは 海のそこです
・ ・ ・
ということで、絵本ちっくなものは終了w
最初は7カットくらいだったのですが
話を考えているうちにどうしても足りなくなってしまったので、増やしましたw
これはないだろう・・・w
っていう部分もかなりあったとはおもうのですが
それは仕様だとおもってくだされば・・・・
書きたかったことは書けたので満足かな?
あと、ひらがな多様だとどうしても見づらいですね;
極力見やすく見やすくと意識したつもりなんですが、難しい。。。。
by TokishuRion | 2007-07-19 19:10 | 創作物記録。